さらにAMED「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」における追加補助金枠として最大48億円を確保
—— 開発中のLAT1阻害剤APL1101の臨床入りに向け、最大約59億円の資金体制を構築 ——
創薬スタートアップであるAtransen Pharma株式会社(本社:東京都、代表取締役CEO:浅野智之、以下「当社」)は、ジャフコ グループ株式会社および大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社を引受先とする第三者割当増資、および、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」による補助金を合わせ、シリーズAラウンドにて、総額11.3億円の資金調達を完了したことをお知らせします。これにより、当社の累計資金調達額は14億円となりました。
さらに、当社が開発を進めております、アミノ酸トランスポーターLAT1を標的とした低分子抗がん剤「APL1101」について、先述の「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」を通じて、総研究開発期間で最大48億円の追加補助金枠を確保し、APL1101の臨床試験に向けた研究開発を促進できる体制を整えました。
今後の展開と資金の使途
当社はAPL1101を、既存治療の限界を超える新たながん治療薬として開発しており、今後以下の活動を加速させてまいります:
- APL1101のGLP毒性試験、製剤開発、GMP製造を含むCMC整備
- 2026年下期に予定する国内外第I相臨床試験への移行準備
- 専門人材の採用・組織体制の強化
- グローバル提携に向けた事業開発活動
代表取締役CEOコメント
浅野 智之(代表取締役CEO)
「APL1101の開発は、がん細胞のアミノ酸代謝に着目した新たなアプローチで、治療の選択肢が限られている患者さんに貢献する可能性を秘めています。今回のシリーズA調達とAMED補助金枠の確保により、研究から臨床へと一気に加速する環境が整いました。今後も、革新的な低分子創薬で世界に挑戦してまいります。」
出資者コメント
ジャフコ グループ株式会社 プリンシパル 小林 泰良
がん細胞特異的に発現するアミノ酸トランスポーターLAT1は、細胞増殖のシグナル伝達経路への強い関与が示唆される生体分子です。金井先生の研究や最新の報告を基に抗LAT1活性に最適に設計された低分子APL1101は、がんで苦しむ多くの患者さんを救う医薬品のポテンシャルを持つと判断しました。経営チームが推進するグローバルな臨床開発戦略をジャフコは全力で支援したいと思います。
大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社 CEO 清水速水
「大学発のシーズからスタートし、ここまでの進展を遂げてきたAtransen社の成長力を高く評価しています。APL1101が社会実装される日を楽しみに、継続的に支援してまいります。」
Atransen Pharmaについて
Atransen Pharma株式会社は、アミノ酸輸送体LAT1を標的とする革新的な低分子抗がん剤等の研究開発を行う創薬スタートアップです。構造生物学・薬理学・ケミカルバイオロジーの知見を融合した独自の創薬基盤を持ち、がん細胞の栄養依存性に着目した「がんの代謝遮断」による新しい治療選択肢の創出を目指しています。
お問い合わせ先
Atransen Pharma株式会社 広報担当
E-mail:admin@atransen.com